生徒の皆さん、おはようございます。早いもので、明日からもう師走。歳月は人を待たずという言葉がありますように、時は人間の意識に関係なく確実に流れてゆくようです。6年生の皆さんは、『ああもう12月、時間がない。』と言って焦りを感じる今日この頃でしょうか。
この歳月とは、時間とは、どのように概念づけられているのでしょうか。一日は地球の自転、すなわち日の出から日の入り12時間、日の入りから日の出までの12時間、計24時間を24分割した長さを1時間とし、一時間を60分、1分を60分割して1秒という単位を設定しています。そして、太陽が天球を一巡する周期365・24日を1年とし、私たちはこの1年の中で様々な節目の日を設け、更にユダヤ教の安息日を日曜日にして生活をしているわけです。時間だけでなく、距離の問題についてみますと、その基準を地球の子午線におき、1メートルを子午線の4千万分の1として設定されています。
ところで、この時期になりますといつも、「早いものでもう師走」、あるいは「年の瀬が迫りましたね」というのが挨拶になりますが、皆さんの中には、歳月の流れが大変緩やかに、もしくは遅く感じる人がいるかもしれません。確かに、先生方でも、30代の先生にとって1年は緩やかで、乗り物に例えると、乗り合いのバスの速さくらいかもしれませんが、40代になるとそのスピードが増し、機関車に、50代は新幹線、60代は飛行機で、70代はまだ体験していないのでわかりませんがきっと、ジェット機並みになる速さで時が過ぎてゆくのだと想像するのです。すなわち、時間は年齢によって、人によって、環境によって、様々な側面で感じ方に違いがあるようです。初めに述べましたように、時間という概念は普遍的なものであり、いついかなる時でも、人間の意識に関係なく流れてゆくものなのですが、なぜその時間を人間は早く感じたり、緩やかに感じたりするのでしょうか。それは私たち人間の感覚の作用に原因があるわけですが、このような日常の身近な問題について生徒のみなさんが興味を抱き、疑問を抱いて学習していただきたいと思っているのです。
中学生であろうが、高校生であろうが関係なく、学問の入り口というのは私たちの身近にある自然界の動きに対して疑問を持つことが大切であり、その疑問に対して問い続けることによってすべての発明や発見はなされているのです。
6年生の皆さんは受験を前に不安の毎日でしょうが、この不安もみなさんの意識に関係なく、確実に歳月は流れてゆくのです。肝心なことは今日という1日を精一杯みんなで努力することが肝心です。明日は必ずやってきます、皆さんが心豊かに明日を迎えることができるように、私たち教師は、皆さんを見つめています。辛くなったり苦しくなったら先生のところを訪ねましょう。一緒に頑張っている仲間を見つめましょう。きっとまた勇気が湧いてくると思います。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月29日 合同朝礼)
2011年12月17日土曜日
国家の繁栄とは
生徒の皆さん、おはようございます。昨日あたりから急に冷え込みが厳しくなりました。それに伴って風邪をひく人もたくさん出てくるのではないかと心配しています。何よりも健康であることが大切です。薄着をして風邪をひかないように、心がけてください。ところで、以前、ギリシアという地中海に君臨したことのある国家が大変な状況にあるという話をいたしましたが、最近、また、イタリアが同じような状況に追い込まれそうだ、更に、スペインも、といった評価がマスメデイアを通して伝わってきました。いずれの国もかつて、世界に誇る繁栄を築いた国ばかりです。
イタリアは、ローマ世界帝国として1000年の繁栄を見た国であり、更にスペインは太陽の沈むことのない領土を保有した国、現在の南米、北米のほとんどを植民地とする巨大な帝国でした。これらの国が今、国を維持することが困難なほどの債務国になってしまっている。何故、このような評価を下されているのか。これらの国に比べてはるかに国家の借金が多額な日本がなぜ同じ評価にならないのか。ぜひ考えていただきたいと思うのです。国家の盛衰について見つめてみますと、これらの国と同じようにかつて巨大な国であったものが今日衰退している国家を見てみますと、エジプト、インド、パキスタン、アラビア諸国、中国等は皆、ここ百年の間に、他国に侵略されたり、植民地になったりして、近代社会に乗り遅れた国ばかりです。中国が今大いなる発展を遂げようとしていますが、ほんの少し前まで国内に海外の植民地、例えば香港、マカオなどを抱えていたのです。
なぜ、かつて世界に誇る繁栄を見た国々が現代のようになったのか、そして、国家の繁栄とはどのようなことを言うのかを考えてみる必要があるのです。これらの国々を見ていて思うことは、いかに大いなる繁栄を誇っていても、その繁栄はわずかの期間に過ぎずいつかは衰退してしまうということです。まさに仏教でいう諸行無常を国家の盛衰の中に見ることができると思うのです。
ところで、先週世界の中でどちらかというと貧しいといわれている小さな国、ブータンから若き国王夫妻が東日本の震災にあわれた人々を励ますことを主たる目的としてご訪問され、心からのお悔みと励ましのメッセージをいただき、多くの日本人が心を温かくすることができたのではなかろうかと思うのです。彼が発した日本人に対する言葉は、私たちが物の豊かさの中で失っていた精神の豊かさや、家族愛の大切さを呼び覚ますものでした。改めて、西欧的な豊かさと東洋の豊かさを見つめさせていただく中で、今後、私たちはどのような価値観を持って生きるべきか、また、いかに学ぶべきかを教えられたような気がしてなりません。ブータンという国は決して豊かではないのですが、国民の95%が自分たちのことを幸福であると感じている。では私たちはどうなのか。生活が便利になり、あふれるばかりの物に恵まれているのですが、そのことに感謝できなくなっている私たち。何を持って豊かな国とするのか、豊かな国民とするのか、ここで改めて考える必要がありそうです。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月22日 合同朝礼)
イタリアは、ローマ世界帝国として1000年の繁栄を見た国であり、更にスペインは太陽の沈むことのない領土を保有した国、現在の南米、北米のほとんどを植民地とする巨大な帝国でした。これらの国が今、国を維持することが困難なほどの債務国になってしまっている。何故、このような評価を下されているのか。これらの国に比べてはるかに国家の借金が多額な日本がなぜ同じ評価にならないのか。ぜひ考えていただきたいと思うのです。国家の盛衰について見つめてみますと、これらの国と同じようにかつて巨大な国であったものが今日衰退している国家を見てみますと、エジプト、インド、パキスタン、アラビア諸国、中国等は皆、ここ百年の間に、他国に侵略されたり、植民地になったりして、近代社会に乗り遅れた国ばかりです。中国が今大いなる発展を遂げようとしていますが、ほんの少し前まで国内に海外の植民地、例えば香港、マカオなどを抱えていたのです。
なぜ、かつて世界に誇る繁栄を見た国々が現代のようになったのか、そして、国家の繁栄とはどのようなことを言うのかを考えてみる必要があるのです。これらの国々を見ていて思うことは、いかに大いなる繁栄を誇っていても、その繁栄はわずかの期間に過ぎずいつかは衰退してしまうということです。まさに仏教でいう諸行無常を国家の盛衰の中に見ることができると思うのです。
ところで、先週世界の中でどちらかというと貧しいといわれている小さな国、ブータンから若き国王夫妻が東日本の震災にあわれた人々を励ますことを主たる目的としてご訪問され、心からのお悔みと励ましのメッセージをいただき、多くの日本人が心を温かくすることができたのではなかろうかと思うのです。彼が発した日本人に対する言葉は、私たちが物の豊かさの中で失っていた精神の豊かさや、家族愛の大切さを呼び覚ますものでした。改めて、西欧的な豊かさと東洋の豊かさを見つめさせていただく中で、今後、私たちはどのような価値観を持って生きるべきか、また、いかに学ぶべきかを教えられたような気がしてなりません。ブータンという国は決して豊かではないのですが、国民の95%が自分たちのことを幸福であると感じている。では私たちはどうなのか。生活が便利になり、あふれるばかりの物に恵まれているのですが、そのことに感謝できなくなっている私たち。何を持って豊かな国とするのか、豊かな国民とするのか、ここで改めて考える必要がありそうです。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月22日 合同朝礼)
山本権兵衛から学ぶ
生徒の皆さん、おはようございます。先週、『坂の上の雲』をぜひ読んでほしいと皆さんに紹介をいたしましたが、本日はその中に出てくる山本権兵衛について、お話をしてみたいと思います。今日のお話をしようと思ったのは、彼の晩年、第2回目の内閣総理大臣就任の時代と、現在の日本の状況が大変よく似ており、これからの日本がいかにあるべきかを考えるとき、大変参考になると考えたからです。
坂の上の雲の中で、彼は明治という時代にわずか20年間で0から海軍を創設し、その海軍を世界の5番目の位置にまで高め、更に日清・日露の両戦役を勝利に導いた人物として描かれています。その彼が戦役の後、心血を注いで実践したことがあります。それは明治という政府、行政の洗い直しです。まず彼が総理になって断行したことは、最近の内閣総理大臣のだれもが、公約に掲げてなしえていない公務員の定員削減、議員の定数削減です。この官吏の定数削減の数は5300人に及び、莫大な人件費削減を実現しています。この内閣は大正2年末、突然ドイツのシーメンス社にかかわる海軍の汚職事件が発覚し、全く無関係であった彼も辞職に追い込まれています。その後しばらくして、大正12年、再び、山本権兵衛が組閣を命じられ、9月1日、芝の水交社で組閣をしている真最中に大きな地震が起こります。この日、何が起きたのか、日本史を学んだ人は皆よく知っている通り、関東大震災が起きたのです。その後、東京は火の海になりますが、翌2日の夜、赤坂離宮で親任式を行っています。彼の為すべき仕事は急遽、震災復興ということになりました。このまさに天から降ってきた災難に対して、盟友である後藤新平を復興院総裁とし、画期的な都市計画を立て、困難な復興計画を推進します。現在の東京の基本形はこの時に基づくものであり、山本権兵衛がいなければ現在の東京はないということです。
震災後4ヶ月、復興のさなか大正12年12月27日、第48回帝国議会開院式の日、式に向かう摂政官のお召車が狙撃される事件が突発し、このために翌13年1月7に総辞職をしました。このわずかの間に、未曽有の大災害関東大震災の復興計画を立ててそれを実行に移し、見事に東京再生の基礎を築いています。2度にわたる総辞職は2度とも誠に不運な事件で総辞職に追い込まれましたが、その短命な期間でさえ他の内閣総理大臣が誰もなしえなかった成果をあげていることを考えるとき、彼がいかに物事の本質を問い、長い将来を見据えて、日本人として国際社会の中でいかにあるべきかを考え、周りの人材に深く配慮したうえで、わが身を捨てて確実に実行した人物であるかということが伺えるでしょう。
さて、生徒の皆さん、今日女性が様々な局面で国是にかかわる地位にあり、そのイニシアティブを取るようになりました。このような時代であるからこそ、自己の利益のみを考えるのではなく、広い視野に立って、物事を考え行動する人間でなければならないと思うのです。今日の女性の社会的地位の向上は日本の歴史からみると革命に等しいものです。このことを正しく認識して、将来に夢を抱いていただきたいと思います。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月15日 合同朝礼)
坂の上の雲の中で、彼は明治という時代にわずか20年間で0から海軍を創設し、その海軍を世界の5番目の位置にまで高め、更に日清・日露の両戦役を勝利に導いた人物として描かれています。その彼が戦役の後、心血を注いで実践したことがあります。それは明治という政府、行政の洗い直しです。まず彼が総理になって断行したことは、最近の内閣総理大臣のだれもが、公約に掲げてなしえていない公務員の定員削減、議員の定数削減です。この官吏の定数削減の数は5300人に及び、莫大な人件費削減を実現しています。この内閣は大正2年末、突然ドイツのシーメンス社にかかわる海軍の汚職事件が発覚し、全く無関係であった彼も辞職に追い込まれています。その後しばらくして、大正12年、再び、山本権兵衛が組閣を命じられ、9月1日、芝の水交社で組閣をしている真最中に大きな地震が起こります。この日、何が起きたのか、日本史を学んだ人は皆よく知っている通り、関東大震災が起きたのです。その後、東京は火の海になりますが、翌2日の夜、赤坂離宮で親任式を行っています。彼の為すべき仕事は急遽、震災復興ということになりました。このまさに天から降ってきた災難に対して、盟友である後藤新平を復興院総裁とし、画期的な都市計画を立て、困難な復興計画を推進します。現在の東京の基本形はこの時に基づくものであり、山本権兵衛がいなければ現在の東京はないということです。
震災後4ヶ月、復興のさなか大正12年12月27日、第48回帝国議会開院式の日、式に向かう摂政官のお召車が狙撃される事件が突発し、このために翌13年1月7に総辞職をしました。このわずかの間に、未曽有の大災害関東大震災の復興計画を立ててそれを実行に移し、見事に東京再生の基礎を築いています。2度にわたる総辞職は2度とも誠に不運な事件で総辞職に追い込まれましたが、その短命な期間でさえ他の内閣総理大臣が誰もなしえなかった成果をあげていることを考えるとき、彼がいかに物事の本質を問い、長い将来を見据えて、日本人として国際社会の中でいかにあるべきかを考え、周りの人材に深く配慮したうえで、わが身を捨てて確実に実行した人物であるかということが伺えるでしょう。
さて、生徒の皆さん、今日女性が様々な局面で国是にかかわる地位にあり、そのイニシアティブを取るようになりました。このような時代であるからこそ、自己の利益のみを考えるのではなく、広い視野に立って、物事を考え行動する人間でなければならないと思うのです。今日の女性の社会的地位の向上は日本の歴史からみると革命に等しいものです。このことを正しく認識して、将来に夢を抱いていただきたいと思います。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月15日 合同朝礼)
読書の秋、長編に挑戦しよう
生徒の皆さん、おはようございます。秋の夜長を皆さんはどのように過ごしているのでしょうか。6年生の皆さんは、受験生として最終コーナーに差し掛かり、一心不乱になって学習に専念していることと拝察します。もちろん、受験生でない4年生、5年生の皆さんも、午後8時から12時過ぎくらいまでは皆、自分の机に向かい、学習に励んでいることと思います。ところで、秋といえば読書。皆、どのような本を読んでいるのでしょうか。現在は、便利な機器が発売されており、本をめくって活字を追うのではなく、パソコンや、携帯で読んでいる人もいることでしょう。そのような人も含めて、すべての生徒の皆さんに、ぜひ挑戦してほしいことがあります。それは、この秋の夜長を長編小説あるいは随筆などをじっくりと読む機会を持っていただきたいということです。世界文学全集でも、日本文学全集でも、歴史の本、何でもいいですから一枚一枚ページをめくってじっくり読む時間を持ちたいものです。
私的なことで恐縮ですが、私が初めて長編小説に挑んだのは、中学2年のちょうど今時のことです。世界文学全集が父の部屋にあり、その中の1冊、コナンドイル著のシャーロックホームズの冒険という1冊を取り出して読んでいたら、日ごろはそばに行くだけで怖かった父が、何かしら優しい目で、何を読んでいるのかと声をかけてきました。日頃はまともに父と話などしたこともなかったので、緊張しながらこの本は面白いというと、次の日、その本が読み終わったらこれを読んでみるといい、と言って手渡してくれた本があるのです。それは、パールバックの『大地』という本でした。その本の分厚さに圧倒されそうになりましたが、怖い父親が初めて優しいまなざしで私に本を紹介してくれたこともあって、何とか読んで見ようと思い、机に向かいました。読み始めてしばらくすると、もはやその内容のスケールの大きさに圧倒され、時間のたつのを忘れ、夜は布団の中に入って読みふけり、気が付くといつの間にか眠っているという具合であったように思います。その後、デイケンズの『二都物語』等、高校の時代、並行して日本文学全集を読み漁っていました。私の片目だけがひどく近視になったのは、その時布団に入って少し首を傾げて読む習慣からではないかと思っています。ともあれ、一冊の長編小説『大地』は自分の思考の基本のようなものを作ってくれた気がします。それほどその本は大きな影響を私に残しました。
ところで、この十二月になりますと、司馬遼太郎著の大長編である『坂の上の雲』の最終章がテレビで報道されます。その長編をテレビではなくせめて単行本で皆さんに読み切っていただきたいなと思い、私から紹介させていただきます。この本は明治の日本人の純粋さ、本来の日本人のあるべき姿など、いろんなことを教えてくれる本であると思っています。日本人が置き忘れた本来の日本人の生き方、人間としての誇りのようなものをよみがえらせてくれる本だと思うのです。テレビ番組が始まる前に、是非『坂の上の雲』八巻を読んでみたらいかがでしょうか。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月8日 合同朝礼)
私的なことで恐縮ですが、私が初めて長編小説に挑んだのは、中学2年のちょうど今時のことです。世界文学全集が父の部屋にあり、その中の1冊、コナンドイル著のシャーロックホームズの冒険という1冊を取り出して読んでいたら、日ごろはそばに行くだけで怖かった父が、何かしら優しい目で、何を読んでいるのかと声をかけてきました。日頃はまともに父と話などしたこともなかったので、緊張しながらこの本は面白いというと、次の日、その本が読み終わったらこれを読んでみるといい、と言って手渡してくれた本があるのです。それは、パールバックの『大地』という本でした。その本の分厚さに圧倒されそうになりましたが、怖い父親が初めて優しいまなざしで私に本を紹介してくれたこともあって、何とか読んで見ようと思い、机に向かいました。読み始めてしばらくすると、もはやその内容のスケールの大きさに圧倒され、時間のたつのを忘れ、夜は布団の中に入って読みふけり、気が付くといつの間にか眠っているという具合であったように思います。その後、デイケンズの『二都物語』等、高校の時代、並行して日本文学全集を読み漁っていました。私の片目だけがひどく近視になったのは、その時布団に入って少し首を傾げて読む習慣からではないかと思っています。ともあれ、一冊の長編小説『大地』は自分の思考の基本のようなものを作ってくれた気がします。それほどその本は大きな影響を私に残しました。
ところで、この十二月になりますと、司馬遼太郎著の大長編である『坂の上の雲』の最終章がテレビで報道されます。その長編をテレビではなくせめて単行本で皆さんに読み切っていただきたいなと思い、私から紹介させていただきます。この本は明治の日本人の純粋さ、本来の日本人のあるべき姿など、いろんなことを教えてくれる本であると思っています。日本人が置き忘れた本来の日本人の生き方、人間としての誇りのようなものをよみがえらせてくれる本だと思うのです。テレビ番組が始まる前に、是非『坂の上の雲』八巻を読んでみたらいかがでしょうか。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月8日 合同朝礼)
2011年11月29日火曜日
文化の日について考える
生徒の皆さん、おはようございます。さて、今月三日は文化の日です。文化という概念についてはこれまでたびたびお話をしてきましたように、人間がこの地球環境に、あるいは社会環境に働きかけて創造した総体を示す言葉です。その人間の数が、昨日でついに70億人を突破したという報道がありました。今から50年前、約30億人であった人口が半世紀を経て2倍以上になったということになります。この間、世界人口白書によれば、世界人口計画として、人口爆発を起こしつつあったアジア、アフリカ、中南米諸国に対し、性教育の充実、晩婚化の奨励など、様々な指導計画を明らかにし実施して参りましたが、その成果は見られず、国によってはむしろ増加の原因を作ることになったりして、今日の人口爆発となり、人口百億という時代がもう20年後には到来すると予測しています。
ところで、我が国は世界の途上国とは全く逆の人口動態となっており、世界でまれにみる高齢化の進行、そして少子化、女性の未婚など、今後30年の間に人口が1億を下回る予想も出ています。日本の歴史が始まって以来、戦争によって人口が減る年があったにしても、それは例外であり、自然人口がここまで急激に減少するということは人類の歴史の中でも稀有な事実です。どの国にあっても、平和な時代、人口は常に右肩上がりで増え続け、どの家庭にも子供たちの元気な声が聞こえ、子供の成長が大人たちの明日への活力の源につながっていました。
しかし、今、都会から、地方都市から、町から、村から、島から、子供たちの元気な遊び声が消えています。また若き人々が、公園のベンチから、映画館から、遊園地から、消えて、今、公園のベンチに朝から日向ぼっこをする老人たちが増えました。ほんの10年位前、ホテルのランチは若い女性たちが中心で、そこに中年のおばさん集団がたむろするというのが一般的な風景でしたが、今は、一番多くなってきたのは女性高齢者の集団です。これだけ老人が増加するというのは、国そのものが老齢化しているということであり、それだけ勢いもなくなってきていることを意味します。国民の平均年齢が高齢化するというのは、政治も経済も、すべての文化活動が停滞することになるといっても過言ではないでしょう。
最近、私たちの国は国際政治の上で、企業活動の上で、研究活動の上で、あらゆる分野で勢いを失っていると思います。これらの勢いをもう一度取り戻すように努力することが、これからの日本人の使命と語るべきなのか、それとも、高齢社会という現実を受け入れ、その現実に適応するように、人間の活動を制御すべきと語るべきなのか、私は迷います。どんなにいいことを言っても、日本が目指す福祉社会の未来は闇の中に入る気がしてならないのです。
さて、生徒の皆さんはこのような社会を生き生きと力強く生き抜くためにいかにあるべきかをこの文化の日に問いただしていただきたいと思います。
さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月1日 合同朝礼)
ところで、我が国は世界の途上国とは全く逆の人口動態となっており、世界でまれにみる高齢化の進行、そして少子化、女性の未婚など、今後30年の間に人口が1億を下回る予想も出ています。日本の歴史が始まって以来、戦争によって人口が減る年があったにしても、それは例外であり、自然人口がここまで急激に減少するということは人類の歴史の中でも稀有な事実です。どの国にあっても、平和な時代、人口は常に右肩上がりで増え続け、どの家庭にも子供たちの元気な声が聞こえ、子供の成長が大人たちの明日への活力の源につながっていました。
しかし、今、都会から、地方都市から、町から、村から、島から、子供たちの元気な遊び声が消えています。また若き人々が、公園のベンチから、映画館から、遊園地から、消えて、今、公園のベンチに朝から日向ぼっこをする老人たちが増えました。ほんの10年位前、ホテルのランチは若い女性たちが中心で、そこに中年のおばさん集団がたむろするというのが一般的な風景でしたが、今は、一番多くなってきたのは女性高齢者の集団です。これだけ老人が増加するというのは、国そのものが老齢化しているということであり、それだけ勢いもなくなってきていることを意味します。国民の平均年齢が高齢化するというのは、政治も経済も、すべての文化活動が停滞することになるといっても過言ではないでしょう。
最近、私たちの国は国際政治の上で、企業活動の上で、研究活動の上で、あらゆる分野で勢いを失っていると思います。これらの勢いをもう一度取り戻すように努力することが、これからの日本人の使命と語るべきなのか、それとも、高齢社会という現実を受け入れ、その現実に適応するように、人間の活動を制御すべきと語るべきなのか、私は迷います。どんなにいいことを言っても、日本が目指す福祉社会の未来は闇の中に入る気がしてならないのです。
さて、生徒の皆さんはこのような社会を生き生きと力強く生き抜くためにいかにあるべきかをこの文化の日に問いただしていただきたいと思います。
さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(11月1日 合同朝礼)
後期始業式
生徒の皆さん、おはようございます。平成23年はあと2か月余りになりました。さて、6年生の皆さん、皆さんは本学で、皆と机を並べてともに学習できるのは2か月しかないということになります。来年の1月になりますとすぐにセンター試験があり、私立大学の入試、そして国公立大学入試となり、それぞれの生徒の皆さんが各自の掲げた夢に向かって挑戦することになります。皆さんにとって本学での6年間、もしくは3年間がいかがなものであったか、そのことをしっかりと問うて残された日々を悔いのないものにしていただきたいと思います。
皆さんはこの学園で少女から淑女に大きく変身する年月を過ごしました。皆さんの中学1年生の時の写真と現在を比べてみるといかに大きく変身したかがよくわかります。そして、これから皆さんは生涯本学園の卒業生であるというレッテルを背負って生きることになります。このレッテルを消すことは生涯ありません。その意味で、皆さんにとって本学での歳月がより良いものになるように、先生方も保護者の皆さんも、そして何よりも生徒の皆さんも共に頑張ってきました。その仕上げをする意識をしっかりと持って、本学の文化を大切にしながら皆とともに学習に打ち込む日々であっていただきたいと思います。
5年生の皆さん、皆さんはいよいよ本学園の最高学年になるのです。皆さんにとって平成23年度は、あと半年残されていますが、この半年というのは実質約3か月に過ぎません。冬休み、中学・高等学校の入試、春休みとわずかの間に休みになる期間が断続的に入り、学校で集中して学習することがなかなかできない時期となります。それ故に、このことを自ら自覚をして計画的に学習し、学習時間をしっかりと確保し、集中力を高めることが大切です。そのためにはまず、予習復習に心掛け学校での授業を大切にすること。授業中は集中して深く先生の講義に耳を傾けること。授業に積極的に参加し、解らないところを確認し、その日のうちにその問題を解決することに心掛けましょう。皆で頑張ってください。
4年生の皆さん、高入生も内進生もみなお互いが打ち解けてきたと思います。こういう時はつい気が緩んで緊張感がなくなり、これまで努力してきたことがなかなかできなくなる時期です。今回の秋休みは約8割の人が学校に来て学習をしたと聞いていますが、その気持ちを忘れないで初心に帰り、より高い目標に向かって頑張っていただきたいと思います。ところで、最近、またインフルエンザが流行し始めました。本学園は2年前に本当に大変な苦労をいたしましたが、そのことを思い出して、手洗い、うがいを常に心がけ、健康に留意しながら、楽しくも緊張感あふれる学園生活を皆で送るようにいたしましょう。
最後に、先生方におかれましては、秋休みといっても実際は皆学校で仕事をされたわけで新しい気持ちになれないかもしれません。しかし生徒たちにとっては秋休みを終えて新しい気持ちで登校しているわけで、そのことを深く理解し、新しい心で授業に新鮮な息吹を吹き込んでいただきますようお願いいたします。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(10月26日 後期始業式)
皆さんはこの学園で少女から淑女に大きく変身する年月を過ごしました。皆さんの中学1年生の時の写真と現在を比べてみるといかに大きく変身したかがよくわかります。そして、これから皆さんは生涯本学園の卒業生であるというレッテルを背負って生きることになります。このレッテルを消すことは生涯ありません。その意味で、皆さんにとって本学での歳月がより良いものになるように、先生方も保護者の皆さんも、そして何よりも生徒の皆さんも共に頑張ってきました。その仕上げをする意識をしっかりと持って、本学の文化を大切にしながら皆とともに学習に打ち込む日々であっていただきたいと思います。
5年生の皆さん、皆さんはいよいよ本学園の最高学年になるのです。皆さんにとって平成23年度は、あと半年残されていますが、この半年というのは実質約3か月に過ぎません。冬休み、中学・高等学校の入試、春休みとわずかの間に休みになる期間が断続的に入り、学校で集中して学習することがなかなかできない時期となります。それ故に、このことを自ら自覚をして計画的に学習し、学習時間をしっかりと確保し、集中力を高めることが大切です。そのためにはまず、予習復習に心掛け学校での授業を大切にすること。授業中は集中して深く先生の講義に耳を傾けること。授業に積極的に参加し、解らないところを確認し、その日のうちにその問題を解決することに心掛けましょう。皆で頑張ってください。
4年生の皆さん、高入生も内進生もみなお互いが打ち解けてきたと思います。こういう時はつい気が緩んで緊張感がなくなり、これまで努力してきたことがなかなかできなくなる時期です。今回の秋休みは約8割の人が学校に来て学習をしたと聞いていますが、その気持ちを忘れないで初心に帰り、より高い目標に向かって頑張っていただきたいと思います。ところで、最近、またインフルエンザが流行し始めました。本学園は2年前に本当に大変な苦労をいたしましたが、そのことを思い出して、手洗い、うがいを常に心がけ、健康に留意しながら、楽しくも緊張感あふれる学園生活を皆で送るようにいたしましょう。
最後に、先生方におかれましては、秋休みといっても実際は皆学校で仕事をされたわけで新しい気持ちになれないかもしれません。しかし生徒たちにとっては秋休みを終えて新しい気持ちで登校しているわけで、そのことを深く理解し、新しい心で授業に新鮮な息吹を吹き込んでいただきますようお願いいたします。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(10月26日 後期始業式)
前期終了 目標通りに進んでいるか考えよう
生徒の皆さん、おはようございます。第3試験の終了とともに、前期が終わりました。皆さんにとって平成23年前期は充実した毎日でしたか。本日から4日間、秋休みに入りますが、この間に前期をしっかり振り返って、4月の初めに立てた計画通りに進んでいるか、計画倒れになっているかを確認し、改めて、後期に向けて新たな目標を掲げ、確実にその計画を進めるよう、体調や精神を整えていただきたいと思います。
ところで、皆さんの中には4月当初に立てた計画がうまく運んでいない人がいるのではないかと思います。その原因について、高校卒業後のアンケートや聞き取り調査に答えている内容がほとんど共通していることを知っていますか。その失敗の原因はなんだと思いますか。それは、携帯の使用方法にあると答えているのです。
そこで、ここでは一人の生徒の失敗談を皆さんに紹介してみたいと思います。その女子生徒は中学校時代まことに優秀で、ベネッセの主催する試験やその他の有名塾の模擬試験でトップクラスにいつも名前が載っている生徒で、中学校の教師も保護者も彼女に大きな期待を寄せておられたようです。彼女が府内トップの公立高校に合格した時、かねてから約束していた携帯を両親から与えられ、その携帯を使用するにあたっていろんな約束をして活用しました。たとえば、学校では決して使用しない。塾などに行く時に自分の居場所がわかるように保護者に連絡する。自宅に帰ったら、勉強時間には携帯を切る、等です。
1年の夏休みまで彼女はこの約束を守り、充実した高校生活を送っていましたが、夏休みが終わったころから、彼女の生活に少しずつ変化がみられるようになりました。彼女はクラスでも仲のいい友人から何かとメールで相談を受けていたのですが、彼女はいろんな場所でリーダーとして活躍をしていたこともあり、悩みの相談などを受けるとその返信をこまめにしていたのです。そのうち一人の親友が心に深い悩みを抱えるようになり、その相談を繰り返ししてくるようになり、いつの間にか与えられた時の約束を破って、親に内緒の本来なら学習をしている時間に、自分の勉強部屋でメールを交換するようになってしまったのです。友人のために、親切に思ってメールの返信をする。そのうちまたメールが入る。いつの間にか、学習に集中できなくなり、その友人の悩みが解決してメールがなくなると、反対に自分のほうからメールをし、学習している時間にメールが来るのを待つようになり、気が付けば受験生になってもその習慣から脱皮できなくなりました。成績は徐々に下がっていって、親とけんかになり、教師のいうことも耳に入らず、そして希望する大学にはことごとく失敗し、今、浪人しているというのです。携帯をうまく活用するのではなく携帯に振り回された青春が皆さんの周りに沢山いるという事実を考えて、改めて、携帯に振り回されないように、活用されることを願ってやみません。
最も大切なことは、学習をするとき、身の回りをシンプルにして管理し、やるべき学習に一心不乱に集中できるようにすることです。後期はこの姿勢を全員でもって、取り組みましょう。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(10月21日 前期終業式)
ところで、皆さんの中には4月当初に立てた計画がうまく運んでいない人がいるのではないかと思います。その原因について、高校卒業後のアンケートや聞き取り調査に答えている内容がほとんど共通していることを知っていますか。その失敗の原因はなんだと思いますか。それは、携帯の使用方法にあると答えているのです。
そこで、ここでは一人の生徒の失敗談を皆さんに紹介してみたいと思います。その女子生徒は中学校時代まことに優秀で、ベネッセの主催する試験やその他の有名塾の模擬試験でトップクラスにいつも名前が載っている生徒で、中学校の教師も保護者も彼女に大きな期待を寄せておられたようです。彼女が府内トップの公立高校に合格した時、かねてから約束していた携帯を両親から与えられ、その携帯を使用するにあたっていろんな約束をして活用しました。たとえば、学校では決して使用しない。塾などに行く時に自分の居場所がわかるように保護者に連絡する。自宅に帰ったら、勉強時間には携帯を切る、等です。
1年の夏休みまで彼女はこの約束を守り、充実した高校生活を送っていましたが、夏休みが終わったころから、彼女の生活に少しずつ変化がみられるようになりました。彼女はクラスでも仲のいい友人から何かとメールで相談を受けていたのですが、彼女はいろんな場所でリーダーとして活躍をしていたこともあり、悩みの相談などを受けるとその返信をこまめにしていたのです。そのうち一人の親友が心に深い悩みを抱えるようになり、その相談を繰り返ししてくるようになり、いつの間にか与えられた時の約束を破って、親に内緒の本来なら学習をしている時間に、自分の勉強部屋でメールを交換するようになってしまったのです。友人のために、親切に思ってメールの返信をする。そのうちまたメールが入る。いつの間にか、学習に集中できなくなり、その友人の悩みが解決してメールがなくなると、反対に自分のほうからメールをし、学習している時間にメールが来るのを待つようになり、気が付けば受験生になってもその習慣から脱皮できなくなりました。成績は徐々に下がっていって、親とけんかになり、教師のいうことも耳に入らず、そして希望する大学にはことごとく失敗し、今、浪人しているというのです。携帯をうまく活用するのではなく携帯に振り回された青春が皆さんの周りに沢山いるという事実を考えて、改めて、携帯に振り回されないように、活用されることを願ってやみません。
最も大切なことは、学習をするとき、身の回りをシンプルにして管理し、やるべき学習に一心不乱に集中できるようにすることです。後期はこの姿勢を全員でもって、取り組みましょう。さて、本日の話はこれで終わりです。本日も私の話に耳を傾けていただき、感謝します。どうも有り難う。
(10月21日 前期終業式)
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